脱毛の起源を調べてみると、当時の暮らしぶりが見えてきます。
紀元前3世紀から4世紀頃の古代オリエント時代、主にハーレムの女性たちが使用していたのが、硫黄や石灰に香料を混ぜ、水でペースト状にした脱毛剤です。一方、紀元前300〜100年頃のものとされるギリシア時代の出土品の中に青銅製のピンセットが発見されたことから、当時のシュメール人がピンセット(毛抜き)を用いて脱毛していたことがうかがえます。古代アラビア人は、体毛の上に縄を転がして縄目を利用して脱毛していたようです。想像すると、少しハードな光景です。
ユニークなのは、紀元前1500年頃の古代エジプト人。蓮の葉を焼き、それにカバの脂肪や油と一緒に亀の甲羅の中に入れて混ぜたものを脱毛剤として使っていたという記録が残っています。エジプトの女王クレオパトラも当時流行していた脱毛剤(砂糖とハチミツや蜜蝋を練ったもの)を使用していたという逸話が残っています。この脱毛剤は、現代でいうところの「セレブ御用達」だったのでしょう。
さらに時計の針を進めた紀元前70〜30年頃の古代エジプト時代のものとされる、エジプト人の埋葬品の中に青銅製のカミソリが存在します。これで女性が顔や腕などのムダ毛を剃ったとされています。どうやら人類は、この頃から刃物で体毛を剃るようになったようです。
